ブリーチ

ブリーチとは
『髪色を脱色して明るくするカラー剤のことです』

・ブリーチをする意味

カラーの中ではブリーチは強力な武器です️

なぜなら、ブリーチを使い髪色を明るくすることで、ヘアカラーで表現できる色がグッっと広がるからです。

暗い髪色に、カラーを入れても鮮やかに色が出ない→表現できる色数減る
明るい髪色に、ヘアカラーを入れると鮮やかに色が出る→表現できる色数増える

ブリーチ無し

ブリーチありの下の画像と比べると、ブリーチをしなければ明るさも限界があります

ブリーチはカラーの中でも難しい技術の一つです。間違えれば、ムラや切れ毛(髪が傷んで切れる) が生じる心配もあります。

したがって、まずはブリーチの仕組みや成分など基本的な知識を学ぶことが大切です。

・ブリーチの仕組み

ブリーチで明るくなる仕組みについて説明していきたいと思います。

僕たちの地毛にはメラニン色素(メラニン色素とは、毛髪や肌に含まれる色の源となる小さな粒です。)により決まります️

ブリーチで髪色が明るくなる仕組みの鍵を握る4つの物質をご紹介しましょう。

  • メラニン色素
    ブリーチを使い酸化させて分解・脱色することで、髪色が明るくなるのです。
  • アルカリ剤
    ブリーチの1剤の主成分。髪の両面のキューティクルを開き、内部に薬剤が行き渡りやすくする。過酸化水素の酸化作用のサポートを担う。
  • 過硫酸塩
    ブリーチの1剤の主成分。2剤の過酸化水素と合体し、メラニン色素の脱色をサポートする。
  • 過酸化水素
    ブリーチの2剤の主成分。メラニン色素分解のキーマンであり酸化剤として用いる。1剤のアルカリ剤&過硫酸塩を混ざることで、強い酸化力を持つ成分へとパワーアップする。

ブリーチは1剤と2剤が合体して脱色していきます。

・ブリーチで色が抜ける順番(黒→茶→オレンジ→黄→淡黄)

日本人に多い黒髪にブリーチを使うと「黒→茶→オレンジ→黄→淡い黄色」の順番で色抜けし明るくなっていきます。

この順番で色が抜けていく理由は、2つのメラニン色素が関係しています。実は髪色の元であるメラニン色素はユーメラニンとフェオメラニンの2種類があるのです。

  • ユーメラニン
    色は黒、茶色
    ブリーチによって色が抜けやすい
  • フェオメラニン
    色は赤、黄色、オレンジ
    ブリーチでもなかなか色が抜けない

・ハイブリーチ、ケアブリーチの違い

ハイブリーチとは

ブリーチとハイブリーチという言葉には、明確な基準はありませんが、脱色力に違いがあると考えていただければ結構です。
ハイブリーチ剤は、「ハイ(High)」という言葉が表すように、パワーが強く色抜けが速い
なので一回で明るくしたい場合ハイブリーチの方がいいです。

ケアブリーチとは

ケアブリーチはブリーチによるダメージの軽減、艶感や手触りの仕上がり質感向上など通常のブリーチよりもダメージがしにくいです。ですが通常のブリーチよりも明るくする力が弱いです。

正直に言うと最初のブリーチではあまりオススメはしません!
ブリーチは美容室の色々なメニューのなかで1番ダメージが大きなメニューです。
ケアブリーチでも傷まない訳ではありません!!

・セルフブリーチとサロンのブリーチ

セルフブリーチは綺麗に染まらない?

セルフブリーチは綺麗に染まるかというと綺麗には染まりません️

何故なら塗り分けができないからです!!️

髪を染める時は『染まりやすい部分と染まりにくい部分』を意識しないと絶対に均一でキレイなヘアカラーにはなりません。

染まりやすい場所は頭皮から1cmまでの距離、顔まわりの細い髪、つむじまわり、ダメージしている毛先

染まりにくい場所は襟足、根元と毛先の中間部分

これらがカラーで染まりやすい部分と染まりにくい部分です️

僕たち美容師はそれらを考えながらカラーをしていきます。

下の画像はセルフブリーチをされたお客様です。

サロンでダブルカラー(ブリーチ+カラー)した後

もしもブリーチの際に、この塗り分けがきないと

  • 根元だけやけに染まっている
  • 顔回りだけたくさんブリーチされている
  • えりあしが黒いまま
  • 後ろ側がなんとなく暗い
  • 毛先だけやけに抜けている

このよう

な事が起きてしまいます

ブリーチ後のケアとやってはいけない事

ブリーチ後のケア

  • シャンプー・トリートメントを見直す                             アミノ酸系のシャンプーや低刺激シャンプーを、また、トリートメントはシャンプーに合わせたものを使用しましょう。
  • アウトバストリートメント                                髪を乾かす前のマストアイテム。髪が濡れている時はキューティクルが開いているので、オイル・ミルク中のトリートメント成分がしっかり浸透し、髪を補修してくれます。また、ドライヤーの熱からも守ってくれます。
  • ドライヤーでしっかり乾かす                               シャンプー後で濡れたままだったり、半乾きの状態で寝ると枕の摩擦で切れ毛・枝毛が出来やすくなります。髪と頭皮の健康な状態を保つ為にも、しっかりと乾かしてから寝るようにしましょう。
  • サロンでトリートメントをする                              ブリーチをして透明感のあるカラーをつづけるには、ホームケアの他にサロンでのトリートメントが効果的です。日頃のホームケアに+αで月1回サロンでトリートメントする事でダメージを改善してくれるだけでなく、次回ブリーチをする時にもダメージを抑えてくれます。

ブリーチ毛にやってはいけない事

  • 髪を強く引っ張る
  • 細かい目の櫛でとかす
  • シャンプー後に髪が濡れたままで寝る
  • トリートメントを長く置きすぎない
  • コテ、アイロンなどの温度をMAXにする

これらは髪にダメージを与え、切れ毛、枝毛、色落ちの原因にもなりますのでなるべく辞めましょう!!